投稿者: kashi_kashi_kashi_yade@2025

  • 【初心者向け韻解説】Creepy Nuts「通常回」── 毎日が最終回!? ラッパーR-指定の超技巧な言葉の遊び

    Creepy Nutsの楽曲「通常回」は、R-指定が日常の一瞬一瞬を“クライマックス”のように描き出した、まさに彼らの代表的なリリックの一つ。

    特に注目すべきは、「韻(いん)」の踏み方
    ここでは、初心者の方でもわかるように、「韻とは何か?」という基本から、実際のリリックに即して解説していきます!


    🎧 そもそも「韻」ってなに?

    「韻を踏む」とは、言葉の“音”を揃えてリズムや一体感を生む技法です。
    たとえば:

    • 「りんご」と「しんご」
    • 「行こうぜ」と「飛ぼうぜ」

    のように、母音(あいうえおの組み合わせ)や語尾が似ている言葉を繋げることで、耳に心地よいリズムが生まれます。


    🧠 韻が連なる!「通常回」の超絶テクニック

    たとえば以下の部分を見てみましょう。

    人生変えたんは あの日フラッと入った 牛丼屋
    有線で流れた衝撃 即走った TSUTAYA
    J-RAPコーナー 棚にズラリ並んだ スーパースター
    アンタらのおかげ 狂った14歳

    ここでは、「牛丼屋」「TSUTAYA」「スーパースター」「14歳」など、語尾の「ア」段が連続して登場しています。
    母音で見ると以下のようになります:

    • ぎゅうどん → U O N A
    • つた → U A A
    • すーぱーすたー → U A A A
    • じゅうよんさい → U O N A I

    完全一致ではなくても響きが近く、リズムが通っているのがポイント。これを「ゆるやかな脚韻」とも呼びます。


    🎢 言葉の坂道を一気に滑るようなライム

    続くこのパート:

    吐いて捨てるバース 道標に登った急勾配
    使えないあの輪っか 俺コーラで お前はウーロンハイ
    ひねくれたイズム育んだ旧校舎
    ハイスピードな毎日 俺を乗せて走った9号車

    語尾に注目すると:

    • 急勾配(きゅうこうばい)
    • ウーロンハイ
    • 9号車(きゅうごうしゃ)

    「〜うおうあい」「〜うおうあい」「〜うおうあ」というように、母音が近い言葉を重ねることで、流れるようなラップに仕上がっています。


    💡 クライマックスの「通常回」が何度もリフレインされる理由

    毎日クライマックス 最終回みたいな 通常回

    このフレーズは、意味の対比と音の重なりが絶妙です。

    • 「クライマックス」→「最終回」→「通常回」

    という流れが、“普通の日々こそドラマ”というメッセージを音と意味の両面で表現しています。


    ✈ 海外でも韻を貫く!どこにいても「通常回」

    後半ではこんなラインが登場します:

    台中の夜市 チョイスミスって微妙な魯肉飯
    リベンジ鼎泰豊 ん?これ東京にもあるのかい…
    LAの夕陽 ベニスビーチ スケートパークの前
    香港NY韓国 どこに居たって通常回

    「魯肉飯」「あるのかい」「スケートパークの前」「通常回」など、完全一致でなくても語尾や音感が近く、テンポが崩れないようになっています。


    🎤 ラッパーの魂が光るラストライン

    手に汗を握る 出番の10秒前

    この「10秒前」は、「通常回」のリフレインと呼応して、ライブの緊張感や覚悟を伝えてきます。
    この一行に、R-指定が言葉で世界を揺らす理由が詰まっています。


    📝 まとめ:韻は“音のリズム”と“心のリズム”をつなぐもの

    Creepy Nutsの「通常回」は、ラップの技術としての韻だけでなく、人生の一瞬一瞬を音楽に変える力を教えてくれます。

    初心者の方も、まずは「語尾を揃える」「響きの近い単語を探す」といったポイントから聴いてみることで、ラップの面白さがグッと広がるはずです。


    🎤 次はどの曲の韻を解説してほしいですか?
    コメントやリクエスト、お待ちしています

  • 🎤 Creepy Nuts「通常回」歌詞解説|“普通”に詰まったクライマックスの連続


    🔁 毎日が「最終回みたいな通常回」

    毎日クライマックス最終回みたいな通常回

    この一節が繰り返されることで、この曲の核心が強調される。
    人生の一日一日が、まるでドラマのクライマックスのように濃密で、そしてそれが“普通”であるという感覚。
    Creepy Nutsの活動スタイルそのものを象徴している。


    🍚 牛丼屋とJ-RAPが変えた運命

    人生変えたんはあの日フラッと入った牛丼屋
    有線で流れた衝撃即走ったTSUTAYA

    何気ない日常から始まったCreepy Nutsのルーツ。
    衝撃を受け、すぐにTSUTAYAへ向かった14歳の少年(R-指定)のエピソードは、誰しもが持つ“運命の出会い”を想起させる。
    音楽が人生を動かす原動力になる瞬間を切り取っている。


    🧃 日常の中の喪失と感謝

    ばーちゃん見送ったその足で生放送オールナイト
    友達の棺桶 手に残った重みが消えない

    笑いと涙が同居する“通常回”。
    大切な人を失っても、生活や仕事は止まらない。
    “オールナイトニッポン”やライブといったパフォーマンスの裏側に、哀しみを背負いながらも進むリアルな姿がある。


    🎤 ラップに宿る「誰か」の存在

    俺を通り過ぎた人達と
    全員で歌ってる もう二度と会えない人達と

    この部分は、Creepy Nutsの音楽が「通り過ぎていった誰か」の想いや記憶と共鳴しているということを語っている。
    音楽が一種の“供養”であり、“再会の手段”でもあるという深い視点がある。


    🛫 海外でも“通常回”

    台中の夜市チョイスミスって微妙な魯肉飯
    香港NY韓国どこに居たって通常回

    世界各国でのパフォーマンスも、すべてが「通常回」。
    その中にこそ「プロとしての一貫性」や「日常を特別に変える力」が宿っている。
    鼎泰豊(ディンタイフォン)での自虐も、Creepy Nutsらしいユーモアだ。


    🎤 東京ドームですら“通常回”

    東京ドームでライブ…通常回
    現地集合で現地解散 打ち上げもしない

    日本最大級の会場でのライブも、彼らにとっては「通常回」。
    ここには、浮かれず、淡々と最高のパフォーマンスを続ける姿勢が見える。
    「いつもの延長線上にすべてがある」というCreepy Nutsの美学が詰まっている。


    🎬 手に汗握る出番の10秒前

    手に汗を握る出番の10秒前

    音楽人生を重ねた今も変わらない“緊張”や“覚悟”。
    一つ一つのステージが、彼らにとっての「本番」であり、かけがえのない“最終回”のような瞬間だという思いが込められている。


    🎤 まとめ|“通常回”にこそ人生のドラマがある

    「通常回」は、人生のすべてが“普通”に見えて、実は一つ一つが奇跡の連続であることを伝える歌。
    牛丼屋の衝撃、棺桶の重み、ライブの一体感、育児の喜び、そして世界中での公演。
    日常という名のステージを全力で走り抜けるCreepy Nutsの軌跡を、ぜひその耳で感じてほしい。

  • Creepy Nuts “mirage” Lyrics Analysis|A Night Where Desire Dances Like a Mirage

    “mirage” by Creepy Nuts is a moody and poetic exploration of temptation, contradiction, and the blurred lines between reality and illusion.
    The lyrics paint a vivid picture of a man torn between the responsibility of daily life and the irresistible allure of the night.


    🌃 A Neon-Soaked Midnight and Lingering Regrets

    Lights lit up at midnight
    Ego, desire, and regrets cross paths
    Rain blurs my vision
    Neon outlines a wet silhouette

    The song opens in a cityscape soaked in rain and bathed in neon.
    The speaker is immediately surrounded by a chaotic blend of feelings—lust, guilt, longing—setting the tone for a night full of choices and consequences.


    🫥 Mirage: Within Reach, Yet Always Out of Grasp

    You say “goodnight” with an exasperated face
    Just when I thought I caught up—mirage
    I want to touch you the way you were
    Even though I’d long since shed my dignity

    Just when he thinks he’s caught what he wanted, it disappears like a mirage.
    Is he chasing a person? Or is he chasing who he used to be?


    🧾 The Double Life of a “Papa”

    Wait a sec, huh
    I got a family, a life, you know?
    Don’t think I’m ignoring you
    Before I can lie, you’re already on top of me

    Real-life domesticity crashes into the escapist fantasy.
    There’s a deep contradiction between desire and duty—the kind many adults secretly carry.


    🧛 Monsters of the Night: Losing Control

    When the blood rushes, it starts
    We’re like chupacabras eating each other
    When the sun rises, we turn to ash
    Like Dracula locked back in his coffin

    R-Shitei compares his own desire to mythical monsters.
    The imagery is humorous yet dark—suggesting that this battle between rationality and lust is something he both laughs at and laments.


    ✒️ The Final Verse: Return to Daylight

    And again, inside you
    I stab my pen into soft skin
    Return to being just an ordinary father
    Hiding the bite marks on my neck

    After the night ends, he returns to reality.
    But the marks—both literal and emotional—remain.
    He’s back in his “normal life,” but with echoes of the night still lingering.


    🎤 Final Thoughts|A Story Only Creepy Nuts Could Tell

    “mirage” is more than a tale of infidelity or temptation.
    It’s a multi-layered portrayal of the human condition: the conflicting forces of love, lust, responsibility, and art.
    The city’s darkness doesn’t judge—it merely reflects what’s already inside us.

    Creepy Nuts once again proves they are masters at turning personal chaos into lyrical poetry.


    💡 If you enjoyed this breakdown, check out our other lyric interpretations for more insight into Creepy Nuts’ artistry.

  • Creepy Nuts「mirage」歌詞解説|触れた瞬間に消える“幻”のような夜

    Creepy Nutsの楽曲「mirage」は、理性と欲望、現実と幻想のはざまで揺れる“大人”の葛藤を描いた1曲です。
    家庭や日常の重みを背負いながらも、抗い難い夜の魅力に惹かれてしまう——そんな“夜の罪”を、艶やかに、どこかユーモラスに描いています。


    🌃 雨に霞むmidnight、明滅する“未練”

    明かりの灯った midnight
    エゴと欲と未練が行き交う
    雨にぼやけた視界
    ネオンがなぞる濡れた輪郭

    視界がぼやけるほどの雨、ネオンの灯り、交差する“エゴと未練”。
    夜の始まりにふさわしい退廃的な風景と、心の奥に眠る欲望が静かに目を覚まします。


    🫥 “幻”に手を伸ばした瞬間、現れる後悔

    呆れた顔で goodnight
    追いつけたと思えば mirage
    あの日のままで触れたい
    とっくに脱ぎ捨ててた品格

    “あの日”のままに触れようとしたその瞬間、幻のようにすり抜けていく存在。
    触れたかったのは本当に“相手”なのか、それとも過去の自分だったのか。


    🧾 夜の逢瀬と生活のはざまにいる“パパ”

    ちょっと待ってや、huh
    俺にゃ家庭があって生活があってやな
    放っとかんて、uh-huh

    リアルな家庭の描写が差し込まれることで、楽曲の重みが増します。
    “またやってしまった”という諦念と、繰り返してしまう業のような感情。


    🧛 夜の魔物と化す“理性の崩壊”

    血が昇ったら始まっちゃう
    共食いしてる chupacabra
    日が昇ったら灰になっちゃう
    棺桶にフタして Dracula

    夜の衝動を“怪物”にたとえ、ユーモラスに自嘲気味に描くR-指定のリリック。
    夜が明ければすべてはなかったことになる。だが、それでもまた夜に帰ってきてしまう。


    ✒️ ペンを突き立て、現実へ戻るラスト

    そしてまた お前の中
    ペンを突き立てる柔肌
    戻るただ 平凡なパパ
    隠す首筋の⻭形

    背徳の夜が終わり、男は“パパ”としての生活に戻る。
    だが、夜の記憶は身体に刻まれたまま。
    この対比こそが「mirage」の核心であり、美しさでもあります。


    🎤 総括|“幻”と知りながら、また夜に誘われる

    「mirage」は、ただの浮気や背徳を描いた曲ではありません。
    誰もが抱える“別の顔”を、幻想的でスリリングな夜の情景に重ねることで、
    “今夜もどこかで起こっているかもしれない物語”として昇華させています。

    まさに“Creepy Nutsにしか描けない夜”。


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  • 【歌詞解説】Creepy Nuts「よふかしのうた」|夜に憧れ、夜に溺れる青春の記録

    Creepy Nutsの「よふかしのうた」は、夜という時間帯に込められた誘惑と自由、そしてそこに潜む危うさを描いた楽曲です。夜更かしをテーマにしながら、それは単なる夜遊びや不良行為にとどまらず、「夜」という時間の象徴的な意味――自己発見や青春の衝動、社会との摩擦の中でしか見出せない居場所を綴っています。


    🌓 月光とブルーライトに照らされた“裏の顔”

    よふかしのうた
    照らしてってmoonlight
    目を奪ってブルーライト
    ネオンサインが呼ぶ表裏

    ここで描かれるのは、夜の街の風景とそこに浮かび上がる“裏の顔”。昼間には隠れている衝動や感情が、夜の静けさの中であらわになる様子が、月明かりやスマホ・街のネオンの光を通して象徴的に描かれています。


    🕛 「9時就寝」に反発した少年時代の夜への憧れ

    ガキの頃から夜が好きだった
    9時に寝るのは何か嫌だった
    お前の事がもっと知りたかった

    幼少期から夜に惹かれていた語り手。“夜”をまるで人格のある存在として「お前」と呼び、その奥深さに惹かれていく様子が描かれます。ルールに従うことへの反発心や、未知への興味が、この夜への愛着の原点です。


    🍷 音楽・酒・煙草──夜が教えてくれた“大人の階段”

    それからお前は音楽をくれた
    女の裸も見せてくれた
    飲んだ事ねぇ酒に口つけて
    オトンのタバコくすね火を付けた

    夜は知識や経験の“教師”でもあります。違法行為や逸脱すれすれの行動を通じて、主人公は“夜”という存在から、大人の世界を垣間見ていきます。社会的には否定されがちな経験も、彼にとっては大切な通過儀礼なのです。


    🔥 忙しすぎる俺たちの夜

    なんせ俺達の夜は忙しい
    keep on dancin
    さぁ鬼の居ぬ間に
    俺達の夜は忙しい

    ここで繰り返されるフレーズ「夜は忙しい」は、単なる過密スケジュールではなく、夜という時間にだけ開かれる「自分だけの舞台」への熱狂と没入を表します。“鬼の居ぬ間”という言い回しも、支配的な昼の秩序からの解放を意味しています。


    ☀️ 大人になった“今”でも抗えない夜の魔力

    暗い部屋照らしてよブルーライト
    認めたかないがお前のせいさ
    起こさないでティーチャー
    I’m a day dream believer

    夜がもたらすものの中には、生活習慣の乱れや身体的疲弊も含まれています。しかし、それすらも夜のせいにして笑い飛ばすような、諦めにも似た愛情を持っています。“夜”とは、若さをむしばむ悪魔でもあり、心を慰める恋人でもあるのです。


    🤝 社会不適合者たちの避難所としての夜

    同じ周波数のムジナ
    もれなく社会不適合者
    だけどお前は決して誰も責めない

    夜には「居場所のない人たち」が自然と集まる。学校や会社といった枠組みに収まりきらない彼らが、ありのままに存在できる場所が“夜”なのです。そして夜は、彼らをジャッジせず、優しく受け入れてくれる無口な存在。


    🎧 “今日”を終わらせられず、“明日”を始められない葛藤

    ずっと今日が終わらない
    明日を始められない

    この一節は、夜に生きる人間が抱える根本的な矛盾を鋭く突いています。「夜」に救われながらも、そこに居続けることが本当に良いのか分からない。時間の狭間で立ちすくむ、現代の若者のリアルな心情です。


    🎤 総括|夜は、最も静かで、最も濃密な“居場所”

    「よふかしのうた」は、Creepy Nutsらしいウィットとリズムに満ちたトラックでありながら、夜という時間帯の持つ哲学的・社会的意味を深く掘り下げた一曲です。
    そこには、規律から外れることの快楽と痛み、自己との対話、そして“普通”になれない人たちへの静かな共感が詰まっています。

    夜に惹かれ、夜に悩み、夜に育てられた全ての人へ。この曲は、そんな私たちの“子守唄”なのかもしれません。

  • 【歌詞解説】Creepy Nuts「のびしろ」|成熟と未完成のあいだで揺れる“オトナ未満”の成長賛歌

    Creepy Nutsの「のびしろ」は、大人になる過程で誰もがぶつかる“自分との付き合い方”を描いた、等身大の成長ソングです。サボること、甘えること、逃げること、言い訳――かつて否定していた行為を「覚える」ことで、大人になっていく。そんな“未完成なまま成熟していく姿”が、圧倒的なリアリティとユーモアで描かれています。


    🌀 サボることも、逃げることも「技術」になる

    サボり方とか 甘え方とか 逃げ方とか 言い訳のし方とか
    やっと覚えて来た 身につけて来た 柔らかい頭

    冒頭から提示されるのは、“逃げ”や“サボり”といった否定的に見られがちな行動。しかしそれを「覚えてきた」と肯定的に捉えることで、「柔軟さ」や「しなやかさ」といった大人の余裕を獲得してきたことがわかります。


    🎭 カッコつけることすら学びになる

    カッコのつけ方 調子のこき方 腹の据え方 良い年のこき方

    見栄を張ることや、堂々と構えること。年齢を重ねる中でそれもまた“身につけていくもの”として語られます。「良い年のこき方」という表現には、自虐と達観が同居しています。


    🏙️ 東京の風景とともに、自分の現在地を知る

    隅田川にかかる 勝鬨橋を渡る
    左手にスカイツリー 右手に東京タワー
    俺はその真ん中

    東京の名所を“左右に眺めながら”自分がその真ん中に立つ――という情景は、まさに“過渡期”を象徴しています。「昔の自分」でも「理想の自分」でもない、“今ここにいる自分”の立ち位置を俯瞰するような視点です。


    💡 成長とは、強さの獲得ではなく“幅”の広がり

    他人に期待をしないのが今の俺の強み
    手負いでも進める距離なら行くぜ 騙し騙し

    成熟とは、完璧になることではなく、“どうにかやっていく術”を覚えること。うまく騙し騙しでも、歩けるなら歩く。それを「強さ」と定義し直す視点に、人生経験のリアルがにじみます。


    🧠 「のびしろ」しかない——自分を否定しない希望の言葉

    覚えたい事が山のようにある…のびしろしか無いわ
    俺らまだのびしろしかないわ

    どれだけ年を重ねても、“まだ未熟”“もっと学びたい”という感覚を持ち続けること。これをネガティブではなく、ポジティブな「のびしろ」と言い切ることで、曲はリスナーに前向きな余白を与えてくれます。


    📝まとめ|“ポンコツ”のまま生きることを肯定する

    Creepy Nutsの「のびしろ」は、かっこ悪くて、だらしなくて、でもそれが“等身大の自分”だと受け入れる過程を描いています。
    19歳の頃に「ついに来たか」と感じたあの頃より、今の方がずっと清々しい――そんな実感を持てるようになるまでの時間の経過も、丁寧に歌われています。

    完璧じゃないからこそ、まだまだのびしろがある。そんなふうに思える自分を、少しだけ誇らしく感じられる1曲です。

  • 【Lyrics Breakdown】Creepy Nuts – Patto Saite Chitte Hai ni|Bloom, Burn Out, and Rise from the Ashes

    Creepy Nuts’ Patto Saite Chitte Hai ni (“Bloom Quickly, Scatter, and Turn to Ash”) is not just a poetic title—it’s a declaration of intent. The song encapsulates the brutal reality of success: to win, you must sometimes hurt, be hated, and burn out gloriously. Through raw and cutting lyrics, it challenges the romanticism of victory and asks us what we’re willing to risk to break through.


    🔥 No Success Without Sacrifice

    “No way to finish without hurting someone
    I never even hoped for that, my men”

    The opening lines are a slap of reality. The dream of achieving something without conflict or sacrifice? Forget it. To chase your own path, you might have to crush someone else’s dreams. Creepy Nuts doesn’t glamorize this—they own it.


    ⚖️ Kindness Is Earned, Not Given

    “That so-called kindness belongs only
    To those who are truly exceptional”

    Kindness, in this world, is not a default virtue. It only holds weight when it comes from those who have earned respect through action and excellence. Without results, kindness is often mistaken for weakness.


    🌸 Bloom, Burn, and Scatter into Ashes

    “Bloom in a flash, then turn to ash
    Vanish like you were never here”

    The central metaphor is that of a flower blooming and fading quickly—a life lived at full intensity, even if it burns out fast. This isn’t about romanticizing death or loss, but about choosing a life of boldness, even when it’s painful.


    🔇 Ignore the Noise, Face the Consequences

    “Someone said, ‘You’ve come a long way’
    Don’t listen”

    Praise can be a trap. Looking back on your past may turn it into nostalgia, but Creepy Nuts reminds us: you made your decisions. You pulled the plug. Now you carry the consequences, whether or not the world understands.


    💥 No Room for Cowardice at the Brink

    “A half-transparent tomorrow stands before me
    And I’m trembling”

    Even those who act fearless carry doubt. But fear, in the spotlight of do-or-die moments, only makes victory sweeter. The lyrics suggest that trembling is okay—as long as you push through and explode forward when the time comes.


    📝 Summary|The Anthem of Those Who Dare to Lose It All

    Patto Saite Chitte Hai ni is for those who know that standing out means being hated. That true progress sometimes requires trampling what’s in your way.
    Yet beneath the bravado is a tender truth: we’re all afraid, we all hesitate, but some of us choose to bloom anyway—even if it means burning out.

    Creepy Nuts doesn’t preach. They perform a confession—loud, furious, and painfully honest.

  • 【歌詞解説】Creepy Nuts「パッと咲いて散って灰に」|傷つけてもなお咲き誇る、“覚悟”の美学

    Creepy Nutsの「パッと咲いて散って灰に」は、一見すると華やかで潔いタイトルの裏に、強烈な覚悟と葛藤、そして“勝ち抜く者”の孤独が込められた楽曲です。人に嫌われること、誰かを押しのけることすらいとわず、自らの信念を貫く姿勢が描かれます。


    🔥 傷つけ、傷ついてでも前に進む

    誰も傷つけないで 終われるなんて
    ハナから望まねぇ事だぜ my men

    理想と現実のギャップを突きつけるように、冒頭から“誰も傷つけない成功”という幻想を否定します。願いや夢を叶えるためには、誰かの想いを押しのけなければならない。Creepy Nutsはこの現実に目を背けず、むしろ「それでも前へ」と突き進む姿勢を見せています。


    💥 優しさが意味を持つのは「強さ」があるから

    その優しさってのは傍らに
    優れたモノのみあの2文字

    ただ優しいだけでは意味がない。“強さ”や“結果”があってこそ、優しさには重みが生まれる。これは、競争社会における“本物の優しさ”とは何かを問い直す言葉です。


    🌸 咲いて、散って、灰になる美学

    パッと咲いて散って灰に
    消えてく然と

    タイトルにもなっているこのフレーズは、潔く燃え尽きる“桜”のような美しさを表しています。しかしこれは単なる美談ではありません。「誰にも責任転嫁できない土壇場で、自らの力で突き抜けろ」という、過酷な決断のメッセージでもあります。


    👊 他人の声を振り切る覚悟

    「ここまでくれば大したもんだ」なんて誰ぞがほざいた
    耳を貸すな

    努力の成果に対する他人の評価ですら、甘言と疑ってかかる鋭さ。振り返れば綺麗に見える“足跡”も、自分の決断によって生まれたもの。だからこそ、その決断の重みは誰よりも自分が知っている。


    💫 “半透明の明日”に怯えながらも

    半透明の明日を前に
    怖気付いてる

    強さと覚悟を貫く中にも、迷いや不安はある。しかし、だからこそその不安ごと突き破る姿にこそ、Creepy Nutsらしい人間臭さとリアルがあります。


    📝まとめ|誰かに嫌われても、自分に嘘をつかず生きろ

    「パッと咲いて散って灰に」は、好かれたい・嫌われたくないという人間の根源的な欲求を乗り越え、自分の信念に真っ直ぐであれと叫ぶ、覚悟のアンセムです。
    全てをさらけ出し、全ての正義と向き合う“ステージ”の上に立つ者の、孤独と光を描いたこの曲は、まさに今を生きるすべての人へのエールとも言えるでしょう。

  • 【Lyrics Breakdown】Creepy Nuts – 2way nice guy|Like Scissors, We Can Cut Both Ways

    Creepy Nuts’ 2way nice guy is a cleverly crafted ode to human duality. Comparing people to scissors, it highlights how the same qualities can be constructive or destructive depending on how they’re used. With punchy verses and emotional undertones, the song blends humor with a powerful message about identity, growth, and misunderstood potential.

    ✂️ Like Scissors – Sharp, Useful, or Dangerous

    Like scissors and us
    2way nice guy
    Depending how you use it, good thing, bad thing…

    This recurring hook sets the tone: a 2way nice guy is someone who can be a force for good or a source of trouble. Just like scissors—essential in the right hands, dangerous in the wrong—people aren’t simply “nice” or “bad.” The nuance is everything.

    😎 The Wild Yet Lovable Rebel

    Stylish, cocky, shy bastard
    Walkin’ with swagger, whistling, yawning
    He’s a 2way nice guy
    Feared by many, but flashing a charming smile…

    The first verse paints a vivid picture of a “dangerous” type—a free spirit who follows his instincts and doesn’t bow to conformity. He’s intense, emotional, and perhaps unpredictable. But that same passion makes him magnetic and authentic.

    👊 The Underdog Misfit Trying to Make It

    Lazy, clumsy, sleepy-eyed bastard
    Dragging himself around ‘til morning
    Still a 2way nice guy
    Just hasn’t realized it yet…

    This second “nice guy” is the misfit who struggles under society’s gaze—always getting yelled at, misunderstood, told to work harder. But what he’s building is a future powered by all the things people dismissed as “useless.” He’s quietly finding his way.

    🌀 “Wrong Timing” Is Just Timing in Disguise

    Still waiting for that right timing
    Bumping into things, getting blue
    But someday it’ll fit in where no one expected…

    These lines serve as an affirmation to anyone feeling stuck: your time will come. You may feel out of place, but that doesn’t mean you’re not valuable—it just means you haven’t hit your moment yet.


    📝 Summary|A Song for Misfits, Dreamers, and Late Bloomers

    2way nice guy is for anyone who’s ever been told they’re “too much” or “not enough.” It’s about recognizing your own potential even when others don’t. Creepy Nuts remind us that what seems useless today might be what feeds us tomorrow—and that timing is everything.

    There’s a quiet hope here, wrapped in swagger and wit. And just like scissors, the sharpest people often have the most to offer—once you learn how to handle them.

  • 【歌詞解説】Creepy Nuts「2way nice guy」|“ハサミと俺ら”のように、使い方次第で光る才能と危うさ

    Creepy Nutsの「2way nice guy」は、一見シンプルなラップチューンに聞こえるかもしれません。しかしその歌詞には、“使い方次第で善にも悪にもなる人間の二面性”という深いテーマが込められています。

    ✂️ ハサミのように:才能と危うさを併せ持つ存在

    ハサミと俺らみたい
    2way nice guy
    使い道次第で good thing bad thing

    曲の冒頭から繰り返されるこのフレーズは、この楽曲のテーマそのもの。「ハサミ」という道具のように、人間もまた、環境や扱い方次第で“良い存在”にも“悪い存在”にもなりうる——そんなアイデンティティの葛藤を歌っています。

    🧍 破天荒で孤高なNice Guyの姿

    粋でいなせでシャイなあんちくしょう
    見た目通りの破天荒
    嘘はつけない、群れない、すぐ血が昇る

    このセクションでは、誰にも迎合せず、自分のスタイルを貫く“危なっかしい”人物像が描かれます。破天荒でぶっきらぼう、でも根はまっすぐで、どこか憎めない。そんな“ナイスガイ”が、自分自身を持て余しながらも、不器用に前へ進む様子がリアルに描かれています。

    🧠 理解されない若者の叫びと葛藤

    『おいおい、口ばっか動かさず手動かせ』
    やるなやるなと言われた全部が
    いつかお前にメシ食わせるから

    後半では、社会の中で評価されず、怒られ続ける“もう一人のナイスガイ”が登場します。彼の姿は、今を生きる若者の多くが共感できる“不器用な頑張り”の象徴です。社会にフィットしきれない自分に悩みつつも、将来を信じて地道に前に進もうとするその姿勢には、静かな力強さがあります。

    🌀 “まさかって所にハマる” タイミングの魔法

    今あえて放っといて静観中
    まだ来てないだけのタイミング
    まさかって所にハマる

    “うまくいかない今”に焦る気持ちを、「まだタイミングが来ていないだけ」と肯定してくれる歌詞。これは、努力や才能が今すぐ評価されなくても、きっと報われると信じる全ての人へのメッセージです。


    📝まとめ|「2way nice guy」は、自分を信じ続ける人の背中を押す応援歌

    Creepy Nutsの「2way nice guy」は、正解のない現代に生きるすべての“ナイスガイ”へ向けた応援歌です。使い方次第で良くも悪くもなる人間の本質と、自分らしくあろうとする姿をユーモラスかつ真剣に描いています。

    「今はまだタイミングが来ていないだけ」——そんなふうに、自分を信じられなくなった時にこそ聴きたい一曲です。