Creepy Nutsの楽曲「Lazy Boy」は、タイトルからは“のんびり屋”を連想させますが、実際には多忙を極める日々のリアルと、その裏にある感謝や覚悟を描いた一曲です。夢見た生活の果てに待っていたのは、止まらない現実。それでも走り続ける彼らの姿が、ユーモアと皮肉、そして誠実な言葉で紡がれます。
🛋️ “Lazy Boy”だったはずの俺が今ここにいる
でも本当はLazy Boy Lazy Boy
昔からLazy Boy ナマケモノなの
この曲の核ともいえるのが、「本当は怠け者だった」という自己認識。過去にニートだった3年半の時期を経て、今ではスタジオ、TV、ラジオ、ライブ…と目まぐるしく働く日々。それは、「理想の自分」になれた喜びと同時に、「休みたいのに休めない」矛盾も浮き彫りにします。
🎤 夢にまで見たHard Day’s Night、それでも眠れない
夢にまで見たイカしたHard Day’s Night
こりゃどうもしゃあない 今日もまた眠れない
“Hard Day’s Night”というビートルズの名曲を引き合いに出しつつ、ハードすぎる現実をポップに表現。自分自身がかつて夢見た“プロとして働く姿”が今ここにあるけれど、その実態は予想以上の忙しさ。憧れと現実のギャップを、絶妙なラインで笑い飛ばしています。
📞 鳴り止まない電話と終わらない締切
休みの日も休みじゃない これ以上出来ない先延ばし
気分転換にテレビをつけたら松永出てんじゃん…
多忙さが笑い話のように描かれる一方で、「3分だけ時間をくれ」というフレーズが何度も繰り返されるのが印象的。これは単なる冗談ではなく、“自分の時間を失いかけている”という焦燥の現れでもあります。
💭 ニート時代から今へ:過去の自分に背中を見せるように
思い返せば他力本願で舐めくさっとった金に困って college dropout
ケツに火ついて三連覇王者さ
ニートからスタートし、MCバトル三連覇、DJ世界一というキャリアを経た彼らが語る「成長と覚悟」。この部分は、単なる過去の自虐ではなく、そこからどう変わったかを語る“成長の証”でもあります。
📝 まとめ|本物の“Lazy Boy”は、走りながら夢を抱きしめている
「Lazy Boy」は、理想の仕事を手に入れた先にある“幸せと疲労”を、愛情たっぷりに描いた曲です。怠け者だった過去を否定せず、むしろそれを受け入れて、今の自分とつなげているのがCreepy Nutsらしさ。
どんなに疲れていても、どこか楽しんでいる。
そんな「走りながら夢を見る生き方」を肯定するようなアンセムです。
🔖 引用
本記事はCreepy Nuts「Lazy Boy」(Sony Music Labels, 2024年)の歌詞をもとに構成した非公式の解釈記事です。
歌詞・音源の著作権はアーティストおよび関係各社に帰属します。
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